仕事の価値が変わるってどういうこと?

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会社のWEBサイトや会社案内やらを提案させていただくことがぼちぼちあるのですが、
この話になると「だよね~」って言う経営者と、「?」という反応になる経営者がいます。
ここが分からないことによって事業戦略がまったく世の中からズレてしまうことがあるので、
ちょっと説明させていただきたい!

物の価値や意義が変わってますよね

例えばクルマ。

ひと昔前はステイタスの象徴のような意味がクルマそのものにあったのではないでしょうか?
「成功してベンツころがして、イイ女乗せて、しーすー食って」的な。
今から15年くらい前でしょうか。
ベンツやアウディのような高級輸入車を販売する営業を募集する際の求人広告は
”高級な商品を扱い、成功者と接する。その中で自分自身も磨かれる仕事”というコンセプトが王道でした。
意味としては高級な商品を扱ったり、成功者と接することによって自然とマナーや気遣いが身に付き、
それなりの立場の人と接するということは幅広い知識や会話のネタも持っている必要があり、
それらによって自分自身も磨かれる。仕事によって洗練されるというわけですよね。

これが悪いことだと思いません。
私ももともと人材系の仕事を選んだのは多くの経営者と会うことによって自己成長できると思ったから。
なんか書いていて恥ずかしくなりますね・・・。

でも今、クルマという商品自体の価値がどうなのか。
若者のクルマ離れは要らないのではなく、買えないだった!
なんて記事が出ていましたね。
それもあると思いますが、そりゃ年収が今の倍だったらクルマも当然欲しいよ?かもしれないですよね。
平成はなんか無理してでもクルマを買わないと評価されない空気感がありました。
クルマ持ってない男なんてありえな~い!という時代でしたもんね。
会社でパッとしない男性でも「あの人クルマGTR乗ってるんだって!すごいね」なんて具合にその人の評価と直結するような。

それが今でも同じかと言われたら、違うのではないでしょうか?
それがまずは物の価値に変化が生じている=物の価値をつけるのは人なので人の価値観が変わっていると表現させていただきますね。

そして成功者に接することで磨かれる・・・。
そういう要素がまったくないとは言わないですよ。
ただ、すごく尊敬している人のおそばにいることによって人生観や仕事観を学べるのではなく、
上記の話で言えば、クルマ買いに来ただけですから笑。

そんなに志もなく、特段成長意欲が高いわけでもない人からすれば、
高級車買いに来たお金持ちにペコペコする仕事なんてぞっとする。
そんな風に映るかもしれませんね。

ですから、数年前からはそういう仕事の求人広告は
”環境や社会に対して関心の高い人と接する仕事”の方が応募が集まるそうです。

確かに、なんでもそうですがハイグレードの商品の方が最新の機能がついています。
クルマで言えば自動運転機能だったり、ガソリン車よりもEV車の方が一般的には高い。
高級でかっこいい、自分の成功を示すためのアイテムとして購入する人を相手にするよりも、
環境や社会に配慮して商品を選択する思考であり、購入できる余裕がある人を相手にすると
言った方が、確かに印象が良いと感じます。

高級車=環境、社会にやさしいというイメージなんて、ひと昔はピンと来ませんよね。
今の時代は、言われてみれば確かにそういう言い方もできる、なるほど!と思える。
これが時代と共に物の価値も人の価値観も変わった、ということなのではないでしょうか?

これが分からないと、求人募集をするにしても
いつまでも「成功者と接して磨かれる仕事」として広告費ばかりかけたり、
月給21万円じゃいまどき給料が低いのか?じゃあ23万円でどうだ!
なんてことをいつまでもやっている・・・。
お金持ちでエラそうな人にペコペコして年収300万円・・・ツライわ!

だから根本的に、自社の扱う商品やサービスの価値を一度見つめ直すことが大切だと思うんですよ。
今、その商品、サービスが世の中的にどんな価値があるのか。
そうでないと、すべてが世間からズレまくってしまう場合があるのでご注意ください!

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